「カーリース車なのに事故を起こしてしまった・・・」
「カーリース車に当て逃げされた・・・」
「カーリース車での事故は修理代や違約金としていくらかかるんだろう?」
車の運転で事故を起こすことは誰しも避けたいことですよね。ましてや、使っている車がカーリース車ということであれば所有車とはどのように違うのか、不安になることも多いと思います。
事故は起こさないに越したことはありませんが、カーリース車で事故を起こした場合の対処方法をあらかじめ知っておくと安心です。
ここでは、カーリース車の利用時に事故を起こしてしまった際の対応や修理代、違約金、適用できる保険などについてご紹介します。
- カーリースの車で事故を起こしたときの流れ
- カーリース車で事故にかかる修理代
- カーリース車の事故に適用できる保険
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カーリースの車で事故を起こしたときの流れ
カーリース車で事故を起こしてしまった場合どのような流れで対処すればよいのでしょうか。
リース車は自分で所有している車ではないので焦ってしまいがちですよね。
しかし、やるべきことはカーリース車でも所有車でも大きな違いはないので冷静に対処しましょう。
カーリース車の場合、唯一異なるのは、車の所有者であるリース会社への報告義務が加わるということです。
ここではリース車で事故を起こした際の具体的な流れや注意点をご紹介します。
事故直後にするべき8つの流れ
以下が事故直後の具体的な8つの流れです。
- 車を路肩に移動し、ハザードランプをつけて停車する
- 後続車の追突等の二次的事故を防ぐため事故発生の合図をする
- けが人が出た場合は救護し、必要であれば救急車を呼ぶ
- 警察に連絡する
- 任意保険に加入している場合は、保険会社に連絡する
- リース会社に連絡する
- 事故状況の記録をとる
- 相手方の連絡先を聞く
6番目の「リース会社への連絡」が、リース車を利用している場合のみに該当する手続きになります。
また、任意保険に加入していれば、相手方との事故に関する話し合いは保険会社がすべて代行してくれるので、けが人救護や警察への連絡を終えたらまずは保険会社に連絡しましょう。
リース会社に要連絡!物損事故やもらい事故、当て逃げ時も忘れずに
事故を起こした際のカーリース会社への連絡は契約者の義務となっています。
けが人がでていない物損事故や、もらい事故・当て逃げに遭った場合でも、リース会社にも報告する必要があります。
万が一連絡をしなかった場合、契約違反になってしまうこともあります。
けが人救護や警察、保険会社への連絡を済ませたら、事故の状況や車の状態などを必ずリース会社に伝えるようにしましょう。
事故対応4つの注意ポイント
カーリース車で事故を起こしてしまった場合、どんなことに注意しなければならないのでしょうか。
事故を起こさないことが最善ですが、万が一のためにあらかじめ注意ポイントを知っておくことは重要です。
ここでは4つのポイントをご紹介します。
負傷者の救護が最優先
事故後にまずすべきことは負債者の救護です。
負傷者の救護は運転者の義務として道路交通法にも定められており、行わなかった場合は罰則の対象にもなります。
まずは負傷者がいるか確認し、いる場合はそのケガの大小を問わず救急車を呼び、必ず医療機関の診察を受けましょう。
身の安全を確保して二次災害を防止
事故を起こしてしまったら、二次災害を防止することも重要です。
事故を起こして高速道路を歩いていた人が後続車に跳ねられるといった事例はニュースでもよく報道されていますよね。
まずはハザードランプや停止表示板、発煙筒などで後続車に事故の発生を知らせます。そして、ガードレールの外など安全な場所に避難するようにしましょう。
事故後はどうしても慌ててしまいますが、冷静に行動することを心がけることが重要です。
事故記録を忘れずに残すこと
事故現場の記録を残すことはとても重要です。なぜなら相手がいる事故の場合、過失割合によって賠償金額や保険料が変わるからです。
車の損傷の有無などは写真に収めておくとよいでしょう。また、最近ではドライブレコーダーを装着しておくことも一般的になっていますが、客観的で正確な記録をとるためにはこちらも有効です。
示談交渉は保険会社に依頼し、当事者間は穏便に
当事者間で示談をしたことによりその後トラブルにつながったというケースは少なくありません。
治療費や慰謝料、賠償金など時間と労力を要する項目を話し合うことになるため、当事者間での示談はできるだけ避けて話し合いは保険会社を通して行うのが望ましいです。
しかし、事故を起こしてしまったら、まずは相手への謝罪や誠意ある対応は忘れないようにしましょう。
カーリース車で事故を起こした際の修理代
カーリース車で事故を起こした場合の修理費用は、所有車と同様に事故の状況や傷や凹みなど修理の程度によっても変わります。
しかし、一般的な修理費用は把握しておくことで余裕を持つこともできますし、保険を選ぶ際の目安にもなるのでここで確認しておきましょう。
なお、カーリース業者によっては傷やへこみなどができてしまっても走行自体が可能であれば、報告義務がないカーリースサービスもあります。
さらに契約満了時に車をもらえるプランの場合は返却義務がないので、傷やへこみやができてしまったとしても修理も必須ではありません。
万が一の事故の際どのような対応が必要になるかも考えてリース会社を選ぶとよりよいでしょう。
リース車の修理をする際の注意ポイント
カーリース車の修理は業者によって金額や修理方法が異なります。
実際にカーリースの車を修理に出す際は、契約内容に基づいた修理方法が可能な業者を選ぶことが大切です。
トラブルを防ぐためにも、カーリース会社と提携している業者に依頼するのが安心できておすすめです。
また、修理費用がどれくらいかかるのかを知っておけば、自動車保険に加入する際の参考にもなりますよ。
修理代の相場
修理代はケースによって異なり、傷やへこみの度合いによって算出されるので正確な金額を事前に把握することは困難です。
しかし、おおよその金額を頭に入れておくためにここで確認しておきましょう。
損傷個所 | フロントバンパー | リアドア | リアバンパー |
傷の大きさ | 10cm×10cm | 10cm×10cm | 10cm×10cm |
傷の種類 | すり傷 | へこみ | へこみ |
修理費用 | 16,500~37,400円 | 38,500~59,400円 | 19,800~35,200円 |
これらはすべて、車体の色はシルバー・塗装の種類はパール仕上げの場合となっているので車体の色や塗装の種類によっても金額は異なる点にも注意しておきましょう。
カーリース車で事故を起こした際の違約金
車を所有するのとは異なり、カーリースでは事故を起こした際の違約金がどうなるのか気になりますよね。
カーリース利用中の事故と違約金について、詳しく見ていきましょう。
違約金の支払いが必要なケース
考え方として、「事故を起こしたから違約金が発生する」のではなく「契約が途中で終了したことによって違約金が発生する」と考えておく
つまり、事故を起こしても修理が可能な範囲であれば、リース契約はそのまま維持されるので違約金を支払う必要はないということです。
では、実際に契約が途中で終了し違約金が発生した場合はいくら必要なのでしょうか。
その答えは、基本的には「残りの契約期間の月額料金相当」となります。
なお、違約金が発生しない場合でも修理にかかる費用は契約者の自己負担となります。
違約金はいくらくらい?
具体的に違約金が発生する場合、いくら程度になるのか実際のケースで考えてみましょう。
【例】月額5万円、7年契約のカーリースで丸5年が経過していた時点で全損事故による中途解約の場合
残り2年分の料金(月5万円 × 24か月)=120万円程度
このほか事務手数料がかかる場合があったり、状況や条件によって減額されることもありますが、概ねこのような計算で算出できると覚えておきましょう。
違約金は保険でカバーできることも
中途解約の違約金に備える特約が付いた任意保険もあるので、違約金が心配な場合はこのような任意保険に加入しておけばより安心してカーリースを利用できます。
リース車の修理費用に加え、全損で強制解約となってしまった場合の違約金も補償される、カーリース向けの特約を備えた任意保険もあるのでチェックしておきましょう。
カーリース車の事故に適用できる保険について
万が一カーリース車で事故を起こしてしまった場合、修理費や治療費が発生する場合もあります。このような場合でも適用できる保険には3つの種類があります。順番にみていきましょう。
適用できる3つの保険
カーリース利用時の事故で利用できる3つの保険を、利用できるシーンと補償額と合わせて確認してみます。
保険の種類 | 適用できるシーン | 補償額 |
車両保険
|
単独事故 |
修理費用分
|
単独事故+物損 | ||
当て逃げ | ||
相手方がいる事故 | ||
対物賠償保険
|
単独事故+物損 |
加入時の設定金額まで
|
相手方がいる事故 | ||
自賠責保険 | 相手方がいる事故 | ケガ:上限120万円 後遺障:75万円〜3,000万円 死亡:3,000万円 |
※適用できるシーンや補償額は各保険会社のプランによってことなります。必ずご自身でご確認ください。
1.自賠責保険
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、車の所有者すべてに加入が義務付けられている保険です。
基本的に、カーリースの月額料金には自賠責保険料が含まれています。
交通事故が起こった際の被害者救済が目的となっているもので、相手に怪我もしくは死亡させてしまった場合、被害者の治療入院費や遺族への慰謝料などを補償します。
2.車両保険
車両保険は任意で加入する自動車保険です。
自分の車の修理費などを補償する保険で、車両保険に加入していればこれらの修理費用をカバーすることができます。
自損事故を自宅の敷地内で起こしてしまった場合や、自然災害(地震・噴火・津波を除く)、当て逃げなどで車を傷付けられた場合でも補償されます。
3.対物賠償保険
対物賠償保険も任意で加入する自動車保険です。
他人の所有物に損害を与えてしまった場合、損害賠償金を支払わなければなりません。
任意保険の対物賠償保険に加入しておけば、賠償責任を負った場合に損害物に対する保険金が支払われます。
補償額は、保険加入時に設定した金額が適用されますが、補償額は無制限にしておけば仮に多額の賠償金が必要になっても安心です。
事故後の保険の使い方
任意保険に加入しており事故を起こしてしまったら、すみやかに保険会社もしくは保険代理店へ連絡しましょう。
事故発生から60日以内に届けなければ保険金が支払われない場合があるため注意が必要です。
事故を起こした3日以内には連絡しておくことが望ましいでしょう。
どの保険に入っておくべきか
まずは、カーリース会社が保険代理業務を行っているか確認してみましょう。このようなカーリース会社を通して専用の任意保険に加入すると、お得に契約できる場合もあります。
しかし、任意保険の保険料が決まる条件のひとつに「等級」があります。
保険料は等級の数字が大きければ大きいほど安くなりますが、カーリース専用の任意保険の場合、等級の引継ぎが不可のものもあるため注意が必要です。
そのため場合によっては一般的な任意保険に加入した方が金額的には安くなる可能性も考えられます。
自身の状況を踏まえてどちらを選ぶべきか比較して慎重に決めるようにしましょう。
カーリースで事故を起こしたら契約はどうなるの?
カーリース車で事故を起こしてしまうと、その後の契約はどうなるのでしょうか。
どのような場合に継続することができるのか、または途中解約となるのかあらかじめ確認しておきましょう。
修理で済んだ場合は継続可能
車が一部破損していても修理すれば走行できる場合は、そのまま継続することができます。ただし、車の修理費用は契約者の自己負担となるので注意が必要です。
修理方法は契約内容に沿って行い、特に指定がない場合はリース会社に問い合わせてから指示に従うことをおすすめします。
自身で行ったことによってトラブルになるケースもあるため都度確認するようにしましょう。
また、事故の相手方にケガをさせてしまった場合は、治療費や慰謝料、賠償金等の支払いが必要になる可能性もあります。
過失の割合に応じて、修理費用を請求することは可能ですが注意が必要です。
全損事故で廃車になった場合は強制終了
事故などで車が全損し走行自体が不可能の状態になってしまった場合は、その時点でカーリース契約は強制的に解約となります。
その際は違約金を支払わなければいけません。
違約金の算出方法はリース会社との契約内容によって異なりますが契約内容に沿った金額が請求されることになります。
一般的には違約金は、「残りの契約期間の月額料金相当」となりますが、事務手数料や解約手数料が発生することもあります。
もしもの事故のためのカーリースプランの選び方
カーリース業者は多数あり、さらにそれぞれ契約プランもさまざまです。
事故関連のサービスも業者やプランによって異なりますが、注目すべき点はどこにあるのでしょうか。
ご自身が業者やプランを選ぶ際に参考にしてみてください。
保険の内容
一般的にカーリースでは月額料金に自賠責保険料が含まれています。
自賠責保険は車の所有者すべてに加入が義務付けられており、交通事故が起こった際の被害者救済が目的となっているものです。
しかし、自賠責保険以外の任意保険と呼ばれるものは含まれていません。
自賠責保険は相手を怪我または死亡させた場合のみしか補償金が支払われません。
つまり、運転者自身や同乗者、運転者自身の車や相手の車などを補償してくれる任意保険は、自身で加入する必要があります。
リース会社が提携している保険や、これまで加入していたものがあれば合わせて検討するとよいでしょう。
メンテナンスプラン
リース業者の多くはメンテナンスプランとして事故時の修理費用を補償してくれるプランを別途提供しています。
メンテナンスプランに含まれるものとしては、車検代金、点検整備、オイル交換、部品交換などが挙げられます。
メンテナンスプランを付けると、当然月額料金は増えることになりますが定期的な点検を行ってもらえるためいつでも安心して利用できますよ。
特にタイヤやバッテリーなどの消耗部品は、自身ではなかなか手が回らないという場合でも急な出費なく定額で安全に保つことができるのがメリットです。
サポート体制
事故の際、サポート体制が充実しているリース会社であれば心に余裕が持てますよね。
24時間体制であることはもちろん、連絡手段は、電話やメールだけでなくLINEにも対応しているところもあるので、緊急の連絡や相談がしたいときも安心です。
メーカー保証をつけているカーリス会社もあるので、万が一のことを考えてサポート体制もあらかじめチェックしておきましょう。
よくある質問
最後に、カーリースで事故を起こしてしまった際のよくある質問をまとめました。
これからカーリースを検討されたい方、カーリースで実際に事故を起こしてしまった際にも確認してみてください。
もらい事故による全損をした場合もカーリース契約は終了ですか?
もらい事故で走行不能になった場合は強制解約となります。
しかし、相手側に100%責任があることを前提とした場合ですが、損害賠償を請求することができます。
全損による強制解約の場合、残り期間分のリース料と契約時に設定した車の残価や事務手数料などを合計した違約金が発生するのが一般的ですが、この場合の金額も損害賠償で請求することができます。
この場合、損害賠償請求権を有するのは車の所有者であるカーリース会社になります。手続きなどはカーリース会社側から行うことになるので、利用者が直接損害賠償を請求することはできないと考えられています。
カーリース車による事故後、示談はどのように進めれば良いですか?
当事者間の示談はトラブルに発展する可能性があったり、自分で示談交渉をするのは労力と時間を要します。話し合いは保険会社を通して行うようにしましょう。
カーリース車で当て逃げされてしまった場合はどうなりますか?
事故時のカーリース会社への連絡は契約者の義務です。
当て逃げの場合、証拠となる写真を撮ったりドライブレコーダー等で記録を取り、まずはカーリース会社へ連絡をしましょう。
その後、保険適用や修理等の適切な対処の指示を仰ぎ、従うようにしましょう。
カーリース車で物損事故を起こしてしまった場合はどうなりますか?
物損事故の場合も、カーリース会社への連絡は契約者の義務となっています。
けが人がいない場合でもまずはカーリース会社へ連絡を取り、保険適用や修理等の適切な対処の指示を仰ぎ、従うようにしましょう。
▽2021年カーリース部門3冠受賞▽