中古車を購入する際には、中古車オークションが有効な手段となります。
しかし、相場を知らずにオークションに参加すると高額な出費を強いられることも。
そこで今回は、中古車オークションの相場や人気車種の相場一覧を紹介し、売買に活かすポイントや注意点も解説します。
中古車オークションについて気になる方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
- 中古車オークションの相場
- 中古車売買のポイント
- 中古車オークションを利用する際の注意点
中古車オークションの相場について
中古車オークションで車を買う場合、相場を知っておくことは非常に重要です。
中古車オークションには業者向けのものや個人向けのもの、地域や特定の車種に特化したものなど、様々な種類があります。
そのため、オークションの種類によって相場が異なることがあります。
ここでは、業者向けオークションと個人向けオークションにフォーカスして解説します。
中古車オークションは種類によって変わる
中古車オークションには、業者向けの専門的なオークションと、一般の個人が参加可能なオークションがあります。
業者向けのオークションでは、中古車販売業者や中古車オークション専門の業者が多く参加し、中古車の状態や仕入先、販売履歴などの情報が公開されることが多いです。
一方、個人向けのオークションでは、一般の個人が参加できるため、情報が限定されがちです。
それぞれのオークションにおける相場は、出品される車種や品質、需要と供給のバランスなど様々な要因によって変動します。
落札価格は、時期や地域によっても異なるため、事前に調査しておくことが重要です。
業者向けオークションについて
業者向けオークションは、自動車ディーラーや中古車販売店、レンタカー会社など自動車販売業者が中心に参加するオークションのことです。
業者向けオークションは、一般向けのオークションよりも参加者数が少ないですが、中古車市場の需要と供給に応じた適正価格で落札される傾向があります。
また、出品される中古車の状態や仕入先、販売履歴などが公開されるため、安心して取引ができるというメリットがあります。
さらに、最近では、業者向けオークションにもオンライン入札が導入されている場合があります。
オンライン入札は、来場することなく入札できるため、地理的な制限が少なくなります。
入札する業者にとっても、リアルタイムで落札結果を把握することができるため、効率的な入札が可能となります。
個人向けオークションについて
個人向けオークションは、オークションサイトなどで一般の個人が出品するオークションです。
業者向けオークションに比べて、相場が不安定で、入札価格が高騰することがあります。
しかし、レアな車種や希少なカスタマイズ車など、業者向けオークションでは出品されにくい車種が出品されることがあるため、それらの車種を探している方には個人向けオークションがおすすめです。
また、出品者や落札者が直接やり取りをするため、業者向けオークションのような手数料がかからず、より自由度の高い取引が可能です。
ただし、出品者や落札者によってはトラブルが生じることもあるため、契約書の作成や、現車確認などを徹底することが大切です。
中古車オークションの相場表
中古車オークションでの車両取引において、相場を知ることは非常に重要です。
ここでは、人気の国産車種のオークション相場を一覧化した表をご紹介します。
人気車種のオークション相場一覧
今回は、人気の国産車をいくつか絞って表にしました。
メーカー・車種・グレード | 年式 | オークション相場 | 中古車販売価格 | 買取相場 |
---|---|---|---|---|
トヨタ・プリウス・S | 2018年式 | 150万円前後 | 200万円前後 | 152円前後 |
トヨタ・86・GT | 2018年式 | 160万円前後 | 210万円前後 | 190万円前後 |
日産・セレナ・X | 2017年式 | 115万円前後 | 215万円前後 | 135万円前後 |
ダイハツ・タント・XSA | 2017年式 | 70万円前後 | 75万円前後 | 77万円前後 |
ホンダ・N-BOX・Gホンダセンシング | 2018年式 | 110万円前後 | 140万円前後 | 105万円前後 |
✴︎2023年3月時点での価格となっております。
中古車オークションは、同じ車種やグレード、条件で比較すると、販売店の中古車販売価格とは数十万円の差があることがあります。
そのため、中古車を安く手に入れることができる可能性があります。
しかし、リスクもあるため、慎重に判断する必要があります。
一方、車を売却する場合は、中古車買取相場とオークション相場に大きな差はありません。
むしろ、オークション代行手数料を考慮すると、買取店で売却する方がお得な場合もあります。
また、一括査定サービスを活用することもおすすめです。
中古車オークションを利用する場合、車を買う側としては安く手に入れる可能性が高く、車を売る側としては高く売れる可能性は低い傾向があると言えるでしょう。
オークション相場を知るためのおすすめサービス
ここでは、オークション相場を調べることができるおすすめのサービスをいくつか紹介します。
・カーオークション.jp
カーオークション.jpは、代行業者として高い知名度を誇り、親しみやすいデザインのサイトで初心者でも利用しやすいです。
カーオークション.jpの最大の特徴は、入札料が無料であることです。
初めに保証金を支払う必要はありますが、以降何度でも入札でき、落札するまで料金は発生しません。
また、出品車両の写真つき下見レポートや落札価格の100%公開など、サイトは充実したサポートを提供しています。
サイトにはランキングも掲載されており、どの車種が人気で、どの程度の価格帯で取引されているかを一目で確認することができます。
さらに、独自の品質保証や返品保険も用意され、アフターサービスにも力を入れています。
過去の落札価格の推移も時系列で確認できるため、自分の車が現在どの程度の相場であるのかを知ることができます。
・オークサポート・オークション
オークサポート・オークション相場検索は、オークション代行業者のオークサポートが提供する、オークション相場検索サービスです。
手数料は成功報酬のみの「一律50,000円」となっており、その他の費用は一切かからないのが特徴です。
通常、オークション代行では落札価格に対して数%の落札料が請求されるため、高額な車両を購入する場合にはオークサポートが有利と言えます。
また、落札価格を隠さずに提示し、陸送費も手数料なしの実費請求となります。
納車後の支払いも可能であり、キャンセル時には全額返金が保証され、2年間の品質保証も付帯されているため、アフターサービスも充実しています。
車両の状態についても、評点だけでなく、わかりやすい言葉で説明されており、詳細を確認したい場合は、オークション代行の申し込み画面へと進むことができます。
・グッバイマージン
グッバイマージンも、カーオークションで中古車の相場を知りたい時には有用なサイトの1つです。
グッバイマージンは、全国でも大手のJAAやUSS系といった大手カーオークション価格を掲載しています。
「無料情報配信」というサービスを行なっており、氏名や住所などの情報の登録するだけで、指定の車種についての相場情報を無料で配信してくれるサービスもあります。
・くるまオークションドットコム
くるまオークションドットコムは、名古屋を拠点とするオークション代行サービスで、全国92の会場に対応しています。
落札にかかる手数料は、基本的には落札価格の「5%」だけです。
愛知・岐阜・三重、静岡の一部のみではありますが、対面サービスも行っており、高品質なサービスを提供しています。
また、2年間の無料修理保証がついており、代理店業務も行っているため、任意保険の加入も可能となっています。
オークションの手数料の相場について
中古車オークションで落札する際には、手数料がかかります。
手数料は、業者向け・個人向けなどオークションによって異なりますが、以下のような相場があります。
業者間の手数料
業者間の手数料は、業者やオークション会場によって様々ですが、以下のような手数料がかかります。
【出品する人】 | ||
---|---|---|
代行手数料 | 30,000円前後 | |
出品料 | 10,000円前後 | |
成約料 | 10,000円前後 | ※落札時のみ必要 |
陸送費(往路) | 10,000円前後 | |
陸送費(復路) | 10,000円前後 | ※落札されなかった時のみ必要 |
キャンセル料 | 0~30,000円前後 | ※落札されず、再出品しない場合に必要 |
再出品料 | 30,000円前後 | ※落札されず、再出品する場合に必要 |
【入札する人】 | ||
---|---|---|
代行手数料 | 30,000円前後 | |
入札料 | 1,000~10,000円 | |
落札料 | 50,000円前後 | ※落札時のみ必要 |
陸送費 | 20,000円前後 | ※場所による、落札時のみ必要 |
代行手数料の中で特に注意すべき点は、出品された車が落札されなかった場合の費用です。
中古車オークションでは、落札される車の割合が全体の7割程度であるため、落札されない可能性もあることを覚えておく必要があります。
落札されなかった場合、車をオークション会場から戻すために陸送費やキャンセル料が必要になります。
また、再出品するにも手数料が必要な業者が多いです。
個人間の手数料
【出品する人】 |
---|
・ システム利用料:約3,000円〜 |
【入札する人】 |
---|
・ システム利用料:約3,000円〜 |
個人間では、Yahooオークションなどのサイトがあります。
落札後には、振込手数料や車を届けるための陸送費などが必要になりますが、これらの費用は落札者が負担することが一般的です。
また、自動車税の未経過期間分についても、落札者が車両代金に上乗せして支払うことが多いです。
陸送費や自動車税の未経過分について、誰が負担するべきかルールが決まっているサイトやサービスもありますので、利用する前に規約を確認するようにしましょう。
個人と業者間と手数料
個人と業者間と手数料は、落札業者側が売買成立時に手数料を支払う形式となっており、車を出品する個人には一切手数料がかからない場合がほとんどです。
入札側の買取業者にとっても、入札時に手数料がかかる業者向けオークションと違って、買取が決まるまではコストが掛からない仕組みのため参加しやすくなっています。
中古車オークションの価格帯について
中古車オークションの価格帯について、ここでは流通相場・買取相場・小売り相場の観点からそれぞれの特徴について解説します。
流通相場
中古車オークションの価格帯には、流通相場というものがあります。
流通相場とは、市場に出回っている同じ車種や同じ年式の中古車がどの程度の価格で取引されているかを表したものです。
オークションにおいても、流通相場を参考にして落札予算を設定することが一般的です。
ただし、希少車種や限定車種などは市場に出回っている台数が少ないため、流通相場が存在しない場合があります。
また、流通相場は日々変動するため、情報を収集するタイミングによって異なる場合があります。
そのため、車を売却する際には、複数の情報源から情報を収集し、適正な価格を見極めることが重要です。
買取相場
中古車オークションにおける買取相場とは、業者が中古車を買い取る場合における相場価格を指します。
業者が中古車を買い取る場合、一般的には車両の状態や市場の需要・供給状況、自社の在庫状況などを総合的に考慮して価格を設定します。
また、中古車市場の動向によって変動す場合もあり、たとえば、ある車種が新しいモデルにフルモデルチェンジすると、旧モデルの買取相場は下がったり、燃費が良く環境性能が高い車種は、現在の社会情勢の影響で需要が高まっており、買取相場も上昇傾向にあります。
これらの買取相場は、業者が中古車を落札する際の目安としても利用されます。
小売り相場
中古車オークションで落札された車は、業者が仕入れた中古車として販売されます。
この際に設定される価格を小売り相場といいます。
小売り相場は、車両の状態や仕入れ価格、需要・供給状況、地域差などによって大きく異なります。
一般的に、オークションで落札した車を小売りする場合、仕入れ価格に加えて手数料や修理費用、諸費用を加算して販売価格を設定します。
また、オークションで落札した車をすぐに売却できない場合、販売価格を下げて売り出すこともあります。
中古車価格の変動にも注目してみる
中古車価格は、業者側、購入者側の都合により変動する場合があります。
ここでは、それぞれの都合による中古車価格の変動について解説します。
業者側の都合による変動について
中古車価格は、業者側の都合によって変動することがあります。
業者が仕入れた車に対して需要が高まっている場合は、価格を引き上げ、逆に需要が低迷している場合は、価格を下げて販売を促すことがあります。
また、業者側で在庫整理をする場合にも価格変動が起こります。
たとえば、ある車種に在庫がたまってしまった場合には、在庫整理のために価格を下げて販売を促すことがあり、逆に、需要が高まって在庫が不足している場合には、価格を引き上げます。
購入者側の都合による変動について
中古車価格は、購入者側の都合によっても変動することがあります。
ある車種が一時的に人気が高まった場合は、価格が上昇することがあります。
また、特定の地域で需要が集中している場合にも価格が上昇することがあります。
逆に、需要が低迷している場合や、ある車種に対して競合が激しい場合、特定のシーズンやイベントが終了した場合には、価格が下落することがあります。
中古車オークションを利用する際の注意点は?
ここでは、中古車オークションを利用する際の注意点についていくつか紹介します。
購入するまでの手間がかかってしまうこと
中古車オークションで車を購入するには、オークションに参加するための手続きが必要です。
業者向けオークションの場合、一般の人が参加することはできませんので、代理店を通じて参加する必要があります。
参加には登録や審査が必要となるため、購入までに数日から1週間ほどの時間がかかることがあります。
また、手続きに必要な書類や保証金などが用意できていない場合は、購入までの手間がさらに増えてしまうことがあります。
そのため、急いで車を購入したい場合には中古車オークションは不向きと言えます。
実物が確認できないこと
中古車オークションでは、実物を確認することができません。
代わりに、写真や説明文などから車両の状態を把握する必要があります。
しかし、それだけでは細かな傷や故障の有無などが見落とされる場合があります。
オークションに出品される車両は、事故車や修復車も含まれる場合があるため、よく確認することが重要です。
可能であれば、落札前に現地に赴いて車両を確認しましょう。
売買が確約されないこと
中古車オークションでは、出品者が最低落札価格を設定し、それ以上の価格が付かなければ落札されないことがあります。
つまり、オークションに出品しても必ずしも売れるわけではなく、購入者も気をつける必要があります。
また、入札額が最高額であっても、落札が保証されるわけではなく、落札後に売主が契約を取り消す場合もあります。
そのため、落札した後にも手続きが必要で、売買が確約されるまでに時間がかかる場合があります。
オークションの性質を理解し、リスクを把握することが大切です。
中古車オークションの相場を売買に活用するために
中古車オークションでは、多くの車が落札されるため、あらゆる車種の実際の相場を知ることができます。
この相場情報を上手く活用することで、購入費用の交渉や売却方法の決定に役立てることができます。
以下では具体的な方法を紹介します。
購入費用の交渉に使う
中古車オークションで落札される車の相場を知ることで、購入費用の交渉に使うことができます。
落札価格よりも高い価格で売りに出されている車は、購入する際に交渉材料になります。
逆に、相場よりも安い価格で売りに出されている車は、落札価格が高くなる可能性があります。
相場を把握しておくことで、自分が購入したい車の価格が適正かどうかを見極めることができます。
売却方法を決める
中古車オークションの相場を活用して、愛車を売却する際の方法を検討することは、より高い金額で売却するためには欠かせません。
売却方法は大きく分けて2つあります。
1つ目は、買取業者に買い取ってもらう方法です。買取業者は中古車市場で高く売れる需要がある車種やグレード、人気のカラーやオプションなどを重視して査定し、買取価格を提示します。
そのため、需要が高い車種や人気のあるカラーやグレードであれば、相場よりも高値で売却できることがあります。
2つ目は、個人間での売買です。
個人間での売買は、買取業者に比べて手数料がかからないため、高く売れることがあります。
しかし、売却までに時間がかかることや、トラブルが起こる可能性があるため、注意が必要です。
どちらの方法でも、事前に相場を調べ、売却価格を決めておくことが大切です。
また、買取業者に査定を依頼する際には、複数の業者に査定を依頼することで、より高い価格で売却できる可能性があります。