「失業してしまい給与が減ってしまった」
「高齢になりすぐに働くことができず生活が困窮している」
このように健康状態やライフスタイルが一変し、日常生活に困難が生じた場合《生活保護》という国の制度を誰でも受ける権利があります。
生活保護を一言でまとめると、国民が最低限の生活を送ることで生活苦から抜け出し、自立をサポートする制度です。
長期間受給を推奨するものではなく、今までの生活を再び送ることができるように支援すること。
年齢や健康状況など場合によりますが、あくまでも求職を推進することを前提としています。
全国に受給している方が存在する中、このような生活保護受給者の中には「移動手段に車を使用している」また、これから「万が一生活保護になってしまった場合、車を持つことはできるのか？」このように疑問や不安に思う方も多いでしょう。
今回は生活保護が適用された場合、「普段から自分の車を持つことは許されているのか？」また、「生活保護の中でも車を所持するためにできる対策」や「覚えておきたい注意点」を詳しく紹介していきます。
ぜひ、参考にしてください。
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生活保護受給者が車を所持することは可能なのか？
実際に生活保護受給者が車を所持することはできるのか？
「電車やバスもない地方に住んでおり、通勤や通学に車が必須になる」
「万が一車を持つことができる場合、維持費用はどうなるのか？」
このような内容も踏まえて、ここから4つの理由を詳しくご紹介していきます。
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原則としては認められていない
原則として、生活保護受給者が車を持つことは許されていません。
車＝資産価値に該当するためです。
高級車でも中古の自動車でも同じく、このような場合はいま手元に所有している車を手放し、資産として生み出すことを推奨するでしょう。
まずは生活費として当てるべく、資金になるものはすべて変換することが優先的になります。
そうすることで、そもそも生活保護自体を受ける必要がなくなるからです。
しかし、居住地が東京都や大阪などの都心部と、地方では対応が異なる場合があります。
《都心部に住む場合》
受給する方が、比較的交通に便利な都心部に住んでいる場合は、車を持つことが難しいでしょう。
東京都を含む関東圏や、各県の県庁所在地などは公共交通機関の鉄道やバスが発達しており、通常の生活を送ることに関してさほど問題はありません。
使用頻度は減りますが、場合によってはタクシーなどもあり、移動する手段は地方に比べても格段に楽になることが理由です。
このような場合は可能な限り、日頃から使用できる範囲で移動手段を選びましょう。
しかし健康状態など、場合によっては都心部に住んでいても車が必要になるケースがあります。
《地方に住む場合》
- 居住地域が都心部ではない
- 居住地域に公共交通機関の電車やバスが通っておらず移動手段に困ってしまう
- 山間などの地域に住んでいる
このような比較的都心部に比べても不便を強いられる地方に住んでおり、日常生活の中でも常に車を使用している方にとって起こる失業や、ライフスタイルに変化が現われ不自由を感じるようになった場合、対応が変わってくるでしょう。
車の維持費は生活保護費用には含まれない
万が一居住環境によって車を所持することが許された場合のあとも、車にかかる維持費用は生活保護費用に含まれていません。
そもそも、車を所持する際にかかってくる必要な維持費用の中にはどのようなものがあるのでしょうか？
《税金に関して》
- 自動車税（軽自動車、普通車などの種別割）
その年の4月1日時点で自動車を所有しているすべての方へ支払う義務が発生します。
使用している車の車種や排気量（環境にどれだけ影響しているのか）、用途や使用年数によっても金額はことなるでしょう。
- 自動車重量税
所有している自動車の重さで納税額を決めていきます。
自動車を購入し新規に登録する際と、車の健康診断とも言える車検時のタイミングでまとめて支払います。
《保険料に関して》
- 自賠責保険料
国内の公道と呼ばれる道を、すべて走る自動車に課せられる税金です。
新たに自動車を購入したタイミングや、車検の際にまとめて払うことが多いでしょう。
法律上で必ず支払う義務があります。
万が一事故など起こした場合、怪我を負わせてしまった相手側への治療費や慰謝料の代わりに使うことができる「最低限の補償」です。
自分自身を守るための内容ではないため、自賠責保険料だけでは十分とは言えないでしょう。
- 任意保険料
自賠責保険料だけではまかなえない補償をプラスする役割として、任意保険料があります。
自動車を購入する方はこのふたつの自動車保険に加入している方がほとんどでしょう。
→対面契約を行う「代理店型」とネットから直接契約する「ダイレクト型」
→どこに対して重点的に補償をしていくのか？
事故など万が一に手厚くなる「賠償責任」や、自分自身や大切な家族を守る「損害保険」など。
→事故が発生した場合の対応はどのようなものか
→実際に任意保険を使用している方の口コミを確認する
「普段から自動車によく乗るのか？または休日のみ運転するのか」
「事故歴の有無」このような内容もふくめ、保険会社によって金額や内容に差があるため自分に合った内容をしっかり検討することが必要です。
《メンテナンス費用に関して》
- 車検費用
車検とは「自動車検査登録制度」と言って、自動車維持の中でももっとも費用がかかるといわれている、車の健康診断のようなものです。
国の方で受けることを義務付けられており、行わない場合は罰則が発生することも。
新車で自動車を購入した場合は3年後、その後は2年ごとに車検を行う必要があります。
- 自動車の走行を行う上で、安全性が保たれているのか
- 機能が衰えていたり、壊れている箇所や修理対象を探すこと
- 「故障によるトラブルを未然に防ぐ取り組み」
- 修理代
自動車が故障した際に修理にかかる費用のこと。
「突然エンジンがかからなくなってしまった」
「エンジンが震えたり普段は感じることのない不安定な振動が起きている」
「エアコンが効かない、または調子が悪い」
「エンジンルームやボデーからの異音が出ている」
このように、故障した状態で走行することは大変危険であり、場合によっては道路交通違反の罰則に値することもあります。
したがって自動車を所有することは、万が一の修理費用などもかかることをあらかじめ予測しておきましょう。
- そのほか消耗品と呼ばれるもの
自動車を維持していくためには税金や保険料だけではありません。
日頃の生活で必要になる消耗品も費用がかかるでしょう。一部を紹介していきます。
タイヤ
通常のタイヤのほか、季節により冬用のスタッドレスに交換など必要
エンジンオイル
使い続けていくと汚れがたまってしまうため、走行距離が約5000km経過、半年に一回交換することが推奨されています。
大切なエンジン内での摩耗を防ぎ、しっかり冷やす働きを行うもの。
バッテリー
「寒い時期に突然エンジンがかからなくなってしまった…！」
このようなトラブルを防ぐためにもメーカーによって異なりますが、約2年〜4年に一回はバッテリーの交換を行うことが推奨されています。
ブレーキパッド
走行中ブレーキをかけるたびに摩耗する部分のこと。
走行距離が約30,000kmごとや、パットの厚みが3mm以下になった場合は交換することが必要です。
ウィンドウウォッシャー液
雨によるちりやホコリ汚れなどがついてしまった際に、自動車のメイン部分のフロントガラスや背面のリアウィンドウを洗浄するもの。
こちらも使用するごとに消耗していくため、洗浄液が少なくなった場合は必要に応じて追加しましょう。
「何を選べば良いのだろう…」このように悩む初心者の方でも心配する必要はありません。
全国にある、カー用品専門店にお願いすることをおすすめします。
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《走行に必要な燃料代に関して》
また自動車維持の中でも身近に感じる費用として燃料、保管、移動手段の3つがあげられます。
- ガソリン費用
ガソリンは自動車を走行するうえで最も必要なものです。
走行目的により毎月の費用は変動することが多いでしょう。
- 駐車場代
購入した自動車を保管しておく場所として駐車場も必須です。
住んでいる地域によって金額は大きく変わります。
- 高速料金
万が一高速道路や有料道路を使用した場合、さらに通行量が上乗せされるでしょう。
今回あげた内容はほんの一部。
そのほかにも自動車を安全に走行し維持していくためには、さまざまな費用がかかることがわかります。
日々の走行を安全にするために必要なガソリン代、駐車場代、車の車検や保険料などが多いでしょう。
これらを日々の生活費にプラスして補うことはとても大変なことが分かります。
賠償能力がないこと
生活保護者にとって万が一自動車事故などを起こした場合、賠償金の支払い能力は著しく低く不可能に近い状態です。
このため、車を所持することは現実問題として比較的難しいことといえるでしょう。
申請前に所持していた車は事前に売却することに
生活保護を受給する前から車を所持していた場合はどのようになるのでしょうか？
この場合一部のケースを除いて考えると、「車は資産」という扱いになります。
そのためまずは、車を手放すことで日常生活において必要な費用をここから捻出し、しっかり補うように指示されるでしょう。
資金にできるものは基本的に変換を促されます。
生活保護受給者が車を所持できるケースとは？
生活保護者の中でも、一部のケースを除いて車を所有できる場合があります。
ここからは「生活保護者が車を持つことを許される4つの理由」について詳しくお伝えしていきます。
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病院の通院時に使用する場合
高齢者や身体に不安を感じる生活保護者は、車を持つことを許される場合があります。
電車やバスがほとんどない地域に住む場合、自力で通院に行くことは大変不便でしょう。
病院への通院は、足腰に不自由を感じる生活保護者にとってもとても大きな問題に。
生活保護が掲げている、困っている国民のために《最低限の生活を補償する》という考えがしっかり刻み込まれています。
通勤や通学に使用する場合
高齢者の通院と同じく生活保護者が通勤や通学に不自由な地域に住む場合、車を持つことを許されることがあります。
公共交通機関が通っておらず、バスも1時間に1本など。
このような状況では自立していくために必要な求職活動、子どもへの通学は極めて困難になります。
また生活保護者が自営業で仕事をする際も、車が必須になる方が対象になることが多いでしょう。
しかしここで注意する点は、車の維持費を捻出する必要があるということ。
生活保護費はあくまでも「最低限の生活を保障する」制度。車にかかる維持費は捻出されません。
したがって、親族や頼れる方にさらに支援を受ける必要が出てきます。
公共交通機関の利用ができない・不便な場合
自宅から最寄り駅まで1時間以上かかる、山間を抜けて通う必要があるなど。
公共交通機関が無く不便な地域に住んでいる場合、車がないと生活そのものを送ることができないと判断され、所有することが許されるケースがあるでしょう。
6ヶ月以内に生活保護から脱却の見込みがある場合
ここまでを振り返ると、不便な地域に住む生活保護受給者だけが車を所有することを許されるのでしょうか？
結論は、都心部に住む場合でも車を持つことを認める場合があります。
その理由は、6ヶ月以内に生活保護を抜ける見込みがある場合です。
具体的に求職について積極的な行動をおこなっている状態であれば比較的申請も可能になるでしょう。
しかし、あくまでも生活保護者がきちんと求職活動を目的として行っている場合にかぎり利用が可能です。
したがって、最低限走行に問題のない車種とし、高級車の所持などは認められていません。
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生活保護受給中でも車の所持を認めてもらう方法
さまざまな理由から「生活保護期間中もどうしても車の所持を認めてもらいたい」このように考える方も多いでしょう。
ここからは、「生活保護受給者が車を認めてもらうためにできる4つの行動」についてピックアップしていきます。
ぜひ、一緒にチェックしていきましょう！
車が必要なことを明確に申請すること
まずは「車が必要だ」という理由を明確にして、その上で行政へ申請を出しましょう。
「通勤、通学に不便」
「病院の通院で必要になる」
「自営業の中で事業用として車を利用したい」
このように、改めてなぜ車を必要とするのか？と考え、明白にすることが大切です。
親族の同意が必要
しかし注意する点は、ただ単に行政に対して車を所持したい理由を明確にすれば良いということではありません。
生活保護者が車の所有を申請する場合、必ず親族からの同意が必要になります。
このように第三者を介入することで、万が一事故やトラブルなど何かあった場合に備えることが必要です。
資産価値が低い車を選ぶこと
生活保護受給者が車を持つ場合、高級車では資産価値と見なされ売却を提案されてしまうでしょう。
ポイントは資産価値の低い車を選ぶこと。
あくまでも生活保護というものは、《最低限の生活を補償し自立を促す》ことを中心としているためです。
日常生活の中で必要なときに、問題なく走行ができるようなものを選ぶようにしましょう。
維持費を支払えることを示すこと
車を所持する場合ガソリンや駐車場費用など、車に捻出される維持費用を支払う能力を持っていることを伝えると、申請が通りやすいケースがあります。
また申請する際は、このような支払い能力に関して記載する必要があるため、援助を行ってくれる親族などを説得しておく必要があるでしょう。
生活保護受給中でも運転をする方法とは？
生活保護を受給しながら運転を可能にする方法はあるのでしょうか？
ここからは、「生活保護受給中でも運転は可能？」3つの疑問についてまとめました！
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隠して車を所持しているとどうなるのか
「行政にわざわざ申請することが面倒」
「どうせバレないだろう…」
「援助する親族がいないため車を手放すことになるのは嫌だ」
このように万が一行政に対して、車を持っていることを隠しておきながら所持、走行していた場合はどうなるのでしょうか？
生活保護者が申請をせず身勝手に車を所持していた場合、発覚後は受給資格の停止、あるいは廃止になる大きな問題に繋がります！
また、不正受給とみなされて、受給した金額の返還、場合によっては罰金が課せられることも。
このことは今後の日常生活を行う上でも非常に重い内容になるでしょう。
「申請することが面倒」
「このまま言わなければ大丈夫だろう」
このように身勝手で安易な考え方を持ち、隠しておくことは不可能です！
車がどうしても必要な場合は、必ず行政に対して相談や適切な申請を行いましょう。
他人の車を運転することはできるのか？
生活保護受給期間中は、自動車免許を持っていたとしても他人の車を運転することは認められていません。
理由として、万が一事故などを起こした場合の損害賠償金を支払う能力がないからです。
このため、親族の車であっても乗ることができず原則禁止となります。
他人名義での購入は絶対NG！
それでは生活保護者が他人名義の車を購入することはできるのでしょうか？
結論から言うと、間違いなくアウトです。
他人名義でのローンは法律上も違反となるため絶対にできません。
残念ながら購入は諦めましょう。
子供がいる生活保護受給者は車が所持できる？
生活保護受給者の中に小さな子供がいる場合は車を持つことが許されているのでしょうか？
結論から言うと場合によって可能になります。
ここからは、「子供がいる場合でも車を所持できるケース」について3つ紹介していきます。
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自営業で使用する場合
先ほどのように、あくまでも事業用として車が必要になる場合は所持を許されるケースが多いでしょう。
ここで注意する点は普段の生活では不便な地域を除き、原則使用が認められていないこと。
必要のない送り迎えなど、場合によって不要と見なされた場合は使用することを制限される可能性があります。
最低限の生活を送るために必要と認められた場合
地方の山間や公共交通機関が発達していない不便な地域で生活を行う場合、食材や日用品の買い出し、子供の病院への送り迎えなどで使用することができます。
ポイントは、あくまでも「不便性を感じるか」身近にスーパーや病院がある都心部に住む場合、事業用以外日常的に車に乗ることは難しいでしょう。
6ヶ月ほどで生活保護から脱却できる見込みがある場合
生活保護とは、以前の自立した生活を再び送ることを目的にしているため、「約6ヶ月以内に求職に成功することができる」と明確に提示することで、所持が認められるケースがあります。
生活保護受給中におすすめのカーリースという選択肢
生活保護受給期間中に車を持ちたいと考える方は、費用負担を少なくできる《カーリース》という選択をとることが良いでしょう。
よく耳にする「カーリースとは？」「仕組みや使い方がむずかしそう」このように向けて、初めてカーリースを利用する方でも安心できるよう詳しくお伝えしていきます！
カーリースの仕組みと特徴
カーリースとは通常の車を購入する場合に比べて、どのような点が異なるのでしょうか？
カーリースは月額料金で車を借りるというサブスク（サブスクリプション）というサービスです。
毎月一定金額を用意することで「高価な車を購入せずに、使いたい時に手軽に借り利用を行う」ということを叶えてくれるでしょう。
このようなサブスク（サブスクリプション）という考えが、近年車だけではなくさまざまなサービスとして注目されています。
カーリースがおすすめな人
- 車が必要な地域に住んでいるが、収入が少なく購入する余裕がない
- 維持費やメンテナンス代を抑えて乗ることを希望している
必要以上の金額がかかる必要がなく負担も少なく感じるため、このような方はサブスク（サブスクリプション）型のカーリースがおすすめです！
カーリースをおすすめする理由
カーリースは、毎月一定の金額の中に、車の維持費として高額になるといわれる「車検代、日々の走行に必要なガソリン代」なども含まれており、大きな出費を一度に用意することができない生活保護受給者にとって、比較的負担が少なく利用できます。
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生活保護受給中に車を使用する場合気をつける注意点
ここからは、生活保護を受けている受給期間中と、車を使用する際に気をつける3つのポイントを詳しく解説していきます。ぜひ、一緒にチェックしていきましょう！
他人名義は厳禁
カーリースを契約する場合、他人名義を使用し契約することは間違いなくNGとされています！
必ず契約する場合は自分名義が必要でしょう。
賠償能力について理解をする
カーリースは月額性のサブスク（サブスクリプション）のため、契約を安易に考えてしまう方が多くなりますが、必ず「月々の支払いが現在の生活に負担を増やさないか」改めて確認を行う必要があるでしょう。
しっかり考えたうえで契約を行うと失敗しませんよ。
申請時に提出した目的以外での使用は禁止
行政へ申請した内容の中で、目的以外での使用を禁止しています。
このような必要事項は必ず守るようにしましょう。
万が一ルール違反が発生した場合、カーリースはもとより「生活保護受給者資格を失う」ことも。
正しくルールを守り、生活保護期間中もきちんと使用することを心がけることが大切です。
